橘始黄(たちばなはじめてきなり)

小雪(二十節気)末候 第六十候 12月2日~12月6日頃

 橘の実が黄色く色づく頃です。

 師走に入りました。昨今は年末のあの慌ただしさがなく、特に、このコロナ禍では、もっと帰省が減り、静かな師走になった感です。

 人口減、「家族とは」の多様性への移行、スマホ文化といわれるようなITの進化、世代間の考え方のギャップも大きくなったのでしょう? 若い人はどんどん新しいものを吸収、ボーダレスで国際的に情報を吸収、反対に年配の方は、IT技術、ボーダレスの情報についていけないなど、良いのか悪いのか別にして、情報格差などが昔のあの賑わいがなくなっていった一つの原因とも言えるのでは? 皆様の師走はどのようなものなのでしょうか?

 さて、橘は、香りは良いのですが、酸味・苦味が強く生食には向かないです。

 古事記、日本書記によれば、垂仁天皇が田道間守(たじまもり)を常世の国に遣わし、「非時香菓、非時香木実(ときじくのかぐのこのみ)」と呼ばれる不老不死の霊薬を持ち帰らせたそうです。それが橘? また、橘は常緑
樹、葉っぱは冬でも青々として枯れません。このことから、橘は不老長寿の象徴であり、永遠に繁栄をもたらとされ、「常世物(とこよもの)」、「常世草(とこよぐさ)」と呼ばれることも。
 
 万葉集 聖武天皇の詠まれた歌、
「橘は 実さへ花さへ その葉さへ 枝に霜降れど いや常葉の樹」
 
が有名。
 
 平安時代、内裏にある紫宸殿(南殿「なでん」とも言う)の南庭に、「左近の桜」「右近の橘」と言われるように、と並んで、長寿瑞祥の象徴とし橘の樹が植えられています。 青々として元気がもらえそうですね。
 
 ところで、萩の「松下村塾」に行った時の話です。
 江戸幕府大老の井伊直弼は「安政の大獄」で、幕府政治を批判する人々を取り締まり、松陰もその疑いがかけられ、江戸へ送られることに。萩の町を離れ、町はずれにある「涙松」にさしかかった時、松陰は名残惜しげに萩城
下を眺めて一首。それは、
 
かえらじと おも い さだ めし たび なれば 一入ひとしお ぬるる 涙松なみだまつ かな

 江戸へ送られた松陰は、幕府の取調べを受けますが、松陰は自分の意見を主張、幕府への批判をすることに。松陰のこの至誠により、安政6年(西暦1859年)29歳で露と消えました。

 処刑される前日、松陰は遺書「 留魂録りゅうこんろく 」を書きます。

 はたとひ 武蔵むさし の 野辺のべ に  ちぬとも 留置とどめお かまし 大和魂やまとだましい

 

 門下生・塾生たちへの遺書、松陰の思いは志士たち引き継がれ、やがて倒幕への原動力となったのです。 そして刑死の1週間ほど前に家族にあてた手紙の中、

「かくすれば かくなるものと 知りながら やむにやまれぬ 大和魂」

 

 戦争のない時代に生まれたものからは、窺い知れない「覚悟」と迫力、そして「志」を感じることができました。

 さて、この間、第58候で「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」と書きましたが、11月28日土曜日に播磨自然高原できれいな虹が立ちました。

 でもうれしい裏切りです。写真はその時のものです。

 きれい!!

橘はこちら ↓

松下村塾はこちら↓ 

 塾生が多くなってここで寝泊まりした時、松陰はこの屋根裏で寝ていたそうです。

 高杉晋作、伊藤博文 達がこの小さな家に集まり、やがて幕末、維新の中心人物へと。

 

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